マットな風合いのやわらかいイタリアンレザーで、メガネケースをつくりました。
横にふくらみがある立体的な形です。
裏側には革のシワによる筋状の染めムラがあります。
表情があっておもしろいのでそのまま使いました。
コバ(革の断面)はなめらかに成形し、蜜ロウを染み込ませ磨きました。
オイルをたくさん含んだやわらかみのある革です。
手にした時の感触はふにゃっとしています。
使用した革は、革の経年変化をたのしめる植物タンニンなめしの牛革です。
地のヌメ色がうっすらと透けたような、独特な色のグレーの染色革です。
茶色に近い、ベージュグレーといったような色合いです。
裏地のない1枚仕立てです。
金具はすべて真鍮製です。
厚手のセーム革をお付けします。
レンズがあたる部分に挟み、レンズを保護します。
メガネ拭きとしても使えます。
よごれたら洗うこともできます。
内側はヤスリを重ねがけして、うっすら起毛させました。
内側の底には鼻あてをのせるパーツを付けました。
留め具は、感触の良さと耐久性に定評のある「PRYM ITALY」のホック(スナップボタン)を使っています。
写真のメガネは、UNISEXのLサイズ(W14cm/H6cm/D3cm)です。
縫製はすべて手縫いです。
明るめなベージュ色の糸で縫いました。
革のエイジングが進み、色みが深く変化していくと、
ステッチのベージュ色が映えてきます。
革の経年変化の一例です。
左が今回つくったもの、右が1年ほど使っているものです。
形が少しちがいますが、同じ種類・同じ色の革でつくったものです。
グレーがかった色みは少しずつ褪色していき、
だんだんと深みのあるダークブラウン色に変わってきました。
ほんのりとつやが出てきましたが、光沢感は控えめです。
※ 変化の仕方は使用頻度や環境・革自体の個体差などによって変わります
下が今回つくったもの、上が1年ほど使用したものです。
左が今回つくったもの、右が1年ほど使用したものです。
一般的なサイズのメガネケース(メガネの販売店でもらったもの)と並べたところです。
やや大きめです。存在感があります。
ハンドメイド品の販売サイト iichi に出品しています。
https://www.iichi.com/listing/item/1376896